食育だより

14 2018.7

川上さんの料理教室 第2回目(シーズン2)


 梅雨も明け、暑さが一段と増し、すっかり夏本番を迎えました。季節の営みが感じられる今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回の料理教室のタイトルは「腸内細菌…本当の意味の健康とは何か、食べ物が肉体や精神に及ぼす影響、糠床の作り方」についてです。日本が世界に誇れる「発酵食品」。そこには、「微生物」との関係があります。
(写真は試食の玄米ごはん、黒ゴマ塩、糠漬け、出汁を使わないお味噌汁)


♪本日の参加者の感想♪



・出汁なし味噌汁は家族に好評で毎日作って、食卓に並んでいます。
・白米から五分づき米(玄米)にし、噛むことをこの1ヶ月続けたら、息子のダラダラ出ていた鼻水や咳が気がついたらなくなっていた。
・噛むことの大切さを実感したので続けている。最初は苦痛だったが徐々に慣れてきて、味わい深くなった。
・前回の話を聞いて、調味料(塩、味噌、砂糖、醤油)を見直し、玄米も買って、できることから一つ一つ出来ているように感じる。
・玄米に少し塩をいれてないことを娘が教えてくれた。塩の大切さを実感すると共に子どもの本能のすごさを感じました。(塩を少々いれることで、玄米の本来持っている旨みや甘みが出ることにより美味しさに繋がる)
・料理教室に通っている事や息子が幼稚園の食育で玄米食をしていることから、以前、旦那は興味を示していなかったが示すようになり、今では家族全員で玄米とみそ汁生活。そして、前回の料理教室で「噛むことの大切さ」を聞いて、家族で実践するとおかずを一品つけるだけで良くなり、料理が楽なるとともに調味料の使用も以前より種類が減った(塩、醤油、みりんで十分)。極めつけはお通じも良くなり、肌のツヤも出てきているように感じる。改めて食事の大切さを感じました。
・料理教室という形で、他にも参加者がいるのですが、川上先生と対話をしているような感じでもっと質問をしたくなる感じが良いです。
・これまで何回か糠漬けに挑戦しましたが、失敗ばかりでした。しかし、今回学んで再挑戦してみようという気になりました。親子で胃腸があまり強くないため、腸内の「こびと」を増やしたいと思います。
・「糠ってどこで買うの?」というくらい初心者で、難しそう、臭そうと思っていましたが先生の糠床が臭くなく、驚きました。味の違いも体験できて参考になりました。
・以前は、買った糠床を冷蔵庫でしていました。今回の教室で基本から知ることが出来て、混ぜ方や野菜の入れ方も私が漬けていた方法とは違い驚きました。「基本」の大切さを知ると共に学べて嬉しかったです。とうがらしやみかんの皮などを入れないと良い味にならないと思い違いしていました。毎日頑張って、糠床を育てて、どのような味になるか楽しみに手入れしていきたいです。
・糠漬けは「体に良い」という言葉しか知らず、具体的に何に良いのか分かっていませんでした。今回学んで、体への影響や健康にしてくれる排出力の凄さを実感しました。


♪料理教室で大切にしている4つのこと♪



1、土地の物・季節の物
2、主食と副食の割合(穀物主義、歯の割合)
3、陰陽の調和をはかる(食材を選ぶ、調理の時、食べ合わせ)
4、噛む(唾液の働き)
(詳しい内容は前回ブログの中段あたりに記載しています)
こちらよりご覧ください→前回ブログより


 この4つの軸を抜きに、「糠漬けが良い」、「豆乳がいい」、「甘い物は控えたほうが良い」、「玄米が良い、悪い」などの「○○が良い、悪い」という話しは出来ません。何かをする前に、「この4つが今の私はどのようになっているか」を念頭に置くことが大切です。なぜかというと、私たち人間も他の動物や植物と同じ「生き物」であり、「火・風・水・土」といった自然の「一部」であり、環境の一部であるからです。今回の西日本を襲った記録的大雨による被害で今なお連日、この猛暑の中で多くの方による復旧作業が行なわれています。「この猛暑の中での復旧作業は厳しいから、今年の夏はパスして秋が来て」と言っても秋は来ませんし、「大きな災害になると困るから一気に雨が降るのではなく、小まめに雨が降って」といくら願っても、今回のように待ったなしの状態が来ます。このように、どんなに技術や科学が発達し、世の中が便利になったとしても、私たちはこの自然のサイクルを超えることは出来ないのです。このポイントを押えることが上記の「4つの大切な事」であります。そして、このようなことを踏まえて、生活を本来の方向へ、戻していく事で、自然も私たちの味方になるのではないかと思います。果たして、最近の異常気象は本当に「自然」なのでしょうか・・・。


♪本日の内容♪


・微生物の話
味噌の話、肌が合う合わない、槽糠之妻、好気性と嫌気性、科学的なもの、腸と脳
・こびとの話
・O-157の話
・糠作り
運転と仕入れ
・微生物と酵素について



 私たちの体には食べた物を分解する「微生物」と「酵素」があります。微生物は生き物、酵素はたんぱく質です。日本が誇る発酵食品にはたくさんの微生物(生き物)が存在しています。「糠漬けがいい」、「味噌がいい」、「醤油がいい」、「塩麹がいい」といったように発酵食品が健康に良いといわれるのには、発酵食品に存在する微生物が体の中で必要な量の栄養素を必要な場所へ運び、不要な物を便として出してくれているからです。というのが「発酵」と「腐敗」は同じ働きで、人間に都合が良いのが発酵、悪いのが腐敗で、どちらも微生物の働きです。そして、この都合の良い食品を日本人は歴史上食べ続け、長寿国になったとも言えます。微生物は生き物ですから、消毒を嫌い、化学的な物も嫌います。また、悪玉・善玉という言葉があるように微生物にも良いものと悪いものがありますが、悪い微生物も必要だから居るわけで、「悪い物」を全て排除する必要はなく、悪い微生物を増やさなければ、悪さはしませんし、いざという時に働いて助けてくれます。また、生き物なので良くも悪くも影響を受け、口にするものによって体の中のこびと(微生物)が元気なこびとになるか、怠け者のこびとになり、こびとが要求する物を私たちは欲しくなります。例えばダイエットをしていて甘い物がダメだと思っていても、ついつい食べてしまうということ。これは、腸(微生物=こびと)が頭(思考や知識、情報)を覆している証であると同時に、腸の中のこびとを整える事の重要性を物語っているように思います。
また、何か特別に嫌な事をされたわけでもないが「なんとなく近寄りがたい」「なんか合わない」といったことも、お互いの持っている常在菌(微生物)が起こしているという話もあります。人間関係で悩んだら、自分自身の微生物(こびと)に目を向けてみるのも良いのかもしれませんね。


♪糠床作りを教えていただきました♪



♪最後に♪


 本日参加された全ての人が糠漬けセット(糠・塩・水)を持ち帰り、糠漬け作りの準備が出来ました。後は、少し重たい腰をあげるだけという状態ですかね。しかし、それも今回学んだおかげで軽くなったのではないでしょうか。「難しそう」、「出来なさそう」、「失敗したらどうしよう」といったことは、「続けなくてはいけない」や「毎日混ぜなきゃいけない」という「~ねばならない」思考から来ているのではないかと思いました。失敗したり、出来なければ、またやればいいだけのことです。習ったからといって「続けないといけない」とか「出来ていない自分」に負い目を感じる必要はありません。何かを始めようとする時や何かを止める時というのは様々な思いが生まれるものですよね。それでも「動いた分だけ返ってくる」のがこの世界のような気がします。2ヵ月後、みなさんがどのような世界を作られるのか。とても待ち遠しく思います。
次回は9月15日(土)「砂糖や化学物質について…砂糖や化学物質を使わない食事、おやつの大切さ。小豆かぼちゃの作り方」についてです。